一戸建ては売るべき?貸すべき?後悔しない決め方を専門家が解説
2025.11.19
住み替えや相続などをきっかけに、「一戸建ては売るべきか、それとも貸すべきか」で迷う方は少なくありません。
この記事では、一戸建てを売る場合・貸す場合のメリットと注意点を専門家が分かりやすく解説し、最適な答えを導き出すためのポイントを紹介します。
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一戸建ては売るべき?貸すべき?判断のポイント
一戸建ての活用方法は、建物の状態や立地、そして将来の暮らし方によって適した選択が変わります。
この章では、判断の材料となる要点を整理して解説します。
土地と建物の価値を分けて評価する
一戸建ては、土地の価値と建物の価値を分けて評価されます。
そのため、建物が古くても、土地の価値が高ければ全体の価格が大きく下がらないことがあります。
【ポイント】
- 土地の価値: 立地・駅距離・周辺環境・再開発などで変動する
- 建物の価値: 築年数・構造・メンテナンス履歴によって残存価値が決まる
建物の老朽化と将来の修繕費を見積もる
戸建てはマンションと違い、外壁・屋根・給湯器・水回り設備といったあらゆるメンテナンスを所有者が負担します。
築年数が進むほど修繕費は増え、賃貸に出す場合は入居者が快適に暮らせる状態を保つ管理も必要になります。
【代表的な修繕費の目安】
- 外壁・屋根塗装:80〜150万円
- 給湯器交換:15〜25万円
- 浴室・キッチン・トイレなどの設備交換:数十万〜100万円以上
これらの費用を見込まずにリフォームして賃貸化すると、家賃収入より出費が大きくなり収益が残らない場合があります。
一方、売却の場合は老朽化した建物の価値がほとんど評価されず、最終的に土地としての需要が価格を左右します。
建物の現状を正しく把握するためにも、住宅診断(ホームインスペクション)を活用し、将来の修繕費と合わせて判断することが重要です。
接道・地形・再建築の可否などの制限を確認する
一戸建ては、土地にかかる制限やルールによって売却価格や賃貸需要が大きく左右されます。売るか貸すかを決める前に、以下の項目を必ず確認しましょう。
【チェックすべきポイント】
- 接道義務(幅4m以上の道路に2m接しているか)
- 再建築の可否
- 土地の形状(整形地・旗竿地など)
- 用途地域による建築制限
- 高さ制限・斜線制限
- 災害リスク(洪水・土砂災害・液状化)
一戸建てを「売る」場合のメリット・デメリット
築古で建物の価値がゼロに近い場合でも、土地の価格をもとに売却できるのが一戸建ての大きな特徴です。ただし、建物の老朽化による査定額の下落や、場合によっては解体費用が発生するなど、注意すべき点もあります。
ここでは、一戸建ての売却のメリットとデメリットを分かりやすく解説します。
メリット:土地の価値を含めて売却しやすい
築古で建物の価値がゼロに近い場合でも、土地の価格をもとに売却できるのが一戸建ての大きな特徴です。
- 土地として価値が高いエリアは売却しやすい
- 建物が古くても「立地が良ければ高値が付きやすい」
- 建物よりも土地の相場が価格の基準になる
メリット:築古でも更地にすれば売れやすいことがある
建物が相当に古く、購入者がリフォーム前提・建て替え前提になる場合、“古家付き土地”より更地のほうが売れやすいことがあります。
【このケースに該当しやすい例】
- 築30年以上で主要設備が寿命を迎えている
- 雨漏りや基礎の傷みがある
- 間取りが現代の生活スタイルに合わない
デメリット:解体費用など売却前の負担が発生する
売却時には以下のようなコストが発生します。
【代表的な売却費用】
- 仲介手数料:売却価格 × 3% + 6万円 + 税
- 解体費用:建物規模により約80〜150万円
- 測量費用:30〜50万円(境界が曖昧な場合)
- 不用品処分費:数万円〜
- 抵当権抹消費用:司法書士報酬1〜3万円
特に築古の物件では、解体や残置物の処分など売却前の費用がかさみやすく、想定より負担が大きくなることがあるため、事前に試算しておくことが大切です。
デメリット:建物の状態次第で査定額が下がりやすい
建物の経年劣化は、売却価格にそのまま影響します。
【査定額が下がりやすい理由】
- 設備の老朽化(給湯器・水回りなど)
- 外壁・屋根の劣化
- 雨漏り・シロアリ被害
- 床や基礎の傷み
- 施工時の図面・メンテ履歴が残っていない
設備の老朽化や外壁の劣化などは査定額に直結します。
ただし、過去に行った修繕の記録、ホームインスペクションの結果、図面や仕様書といった資料を揃えておくと、建物の情報が明確で信頼しやすい物件として評価されやすくなります。
査定について詳しくはこちら→新宿区の不動産査定を徹底解説|相場を踏まえて正確な価格を知る方法
一戸建てを「貸す」場合のメリット・デメリット
賃貸化は家賃収入が得られる反面、戸建て特有の管理や修繕の負担が発生します。
ここでは、戸建てを賃貸に出す場合のメリットとデメリットを分かりやすく説明します。
メリット:ファミリー層が多く長期入居が期待できる
一戸建ての賃貸は物件数が少ないため、ファミリー層からの需要が安定しており、長く住んでもらえる傾向があります。特に子どもが学校に通い始めたり、地域での生活が落ち着いたりすると、引っ越す理由が少なくなるため、そのまま住み続けるケースが多く見られます。
マンションの賃貸が単身者や夫婦中心なのに対し、戸建て賃貸は長期入居になりやすく、空室リスクを抑えられる点が大きなメリットです。
デメリット:庭・外壁など管理の負担が大きい(戸建て特有の維持コスト)
賃貸に出す際に注意すべき点は、一戸建てはすべての管理を所有者が負担するという点です。マンションでは管理組合が担う外壁・屋上防水・共用部分が、戸建てでは個人責任になります。
【戸建て賃貸ならではの管理項目】
- 外壁・屋根のメンテナンス
- 庭木の剪定・雑草対策
- 雨樋や基礎の点検
- 給湯器・エアコンなど設備交換
特に庭の管理は入居者が行わないことが多く、雑草の繁茂や近隣からの苦情、害虫発生といったトラブルにつながりやすい点には注意が必要です。管理コストを想定せずに貸すと、家賃収入より出費が多くなる場合もあります。
デメリット:修繕費や入居トラブルのリスクがある
戸建て賃貸は長期入居が期待できる一方で、設備がよく使われるため故障や交換費用が発生しやすく、修繕リスクが大きい点には注意が必要です。
【代表的なトラブル・修繕項目】
- 給湯器の突然の故障
- 水回り(浴室・キッチン・トイレ)の劣化
- エアコンの不調
- 室内外の破損
- ネズミ・白蟻などの害虫トラブル
- 駐車スペースの破損
- 近隣住民との騒音・駐車マナー問題
また、入居者とのやり取りが長期にわたるため、対応に時間が取られることもあります。長期運用を前提に、設備交換の時期を見込んで修繕費を積み立てておくことが重要です。
管理会社に任せるか自主管理かを選ぶ
賃貸運用をする際は、管理会社に委託するか、自分で管理するかを決める必要があります。
【管理会社に任せるメリット】
- 専門家が入居者対応をすべて行うため、オーナーの手間が大幅に減る
- 修繕や設備トラブルに迅速に対応でき、入居者満足度が上がり空室リスクを下げられる
管理会社に委託すれば入居者対応や修繕手配まで任せられ、運用負担を大幅に減らせます。
自主管理は費用を抑えられますが、トラブル対応や手配をすべて自分で行う必要があり、時間的負担が大きくなります。
管理の手間を軽減できることから、戸建て賃貸では管理会社に委託するオーナーが多く、特に初めて賃貸運用する場合は任せたほうが安心して運用しやすくなります。
新宿で賃貸管理に強い不動産会社はこちら→新宿で賃貸管理に強いおすすめ不動産会社10選|会社選びのポイントも解説
一戸建てを売るか貸すか迷ったときの具体的な判断基準
迷ったときは、感覚ではなく「どちらが自分にとってメリットが大きいか」を客観的に見極めることが重要です。
そのためには、物件の特徴や維持にかかるコスト、そして将来の暮らし方を一度整理する必要があります。
この章では、判断に迷ったときに役立つ具体的な基準をわかりやすく紹介します。
立地や土地の資産性を基準に判断する
一戸建てを売るか貸すかを決める際に重要になるのが“土地そのものの価値”です。
土地の価値が高いエリアでは売却が有利になり、逆に賃貸需要が高いエリアでは貸すほうが安定した収入を得やすくなります。
【売却が向いているケース】
- 駅から近い(徒歩10分以内)
- 商業施設や学校が近い
- 再開発が進み需要が高まっている
- 角地・整形地などで活用価値が高い
【賃貸が向いているケース】
- 子育て世帯の多い住宅街にある
- 周辺に戸建て賃貸が少ない
- 社宅需要があるエリアにある
- 治安が良いエリアにある
新宿区の一戸建て売却相場について詳しくはこちら→【最新版】新宿区の一戸建て売却相場と高値売却のための5つのポイント
建物の状態と今後の修繕費を比較する
建物の傷み具合や設備の寿命は、売却価格にも賃貸の利益にも大きく影響します。
そのため、現時点の状態と、今後どれくらいの修繕費が必要かをセットで比較することが重要です。
【建物の状態を確認するポイント】
- 築年数
- 外壁・屋根の劣化具合
- 給湯器・設備の交換時期
- 雨漏り・シロアリなどの損傷
【売却が向いているケース】
- 修繕費が高額になりそう
- 近いうちに大規模修繕が必要
- インスペクションで劣化が指摘された
【賃貸が向いているケース】
- 建物状態が比較的良い
- 最小限の修繕で貸し出せる
- 広い庭や駐車スペースが付加価値となり、より高い家賃を期待できる
修繕費を踏まえて今後10年の収支を比べると、売るか貸すかの判断がより明確になります。
将来的なライフプランに合わせて選ぶ
一戸建てを売るか貸すかは、今後の暮らし方や資金計画によって大きく判断が変わります。
【売却が適しているケース】
- 今後その家に住む予定がない
- 資産整理を進めたい
- 老後資金を作りたい
【賃貸が適しているケース】
- 将来また住む可能性があるもしくは子どもが成長したら住ませたい
- 資産として残しておきたい
- 家賃収入を得ることで家計の安定につながる
売却すると買い戻しが難しくなるため、将来また住む可能性があるなら慎重な判断が必要です。反対に、今後住む予定がないのであれば、固定資産税や老朽化リスクを考えると売却するほうが負担を減らせます。
一戸建ての売却・賃貸に関するよくある質問
ここでは、一戸建ての売却や賃貸でよく寄せられる疑問を、専門家の視点で分かりやすくまとめました。
住宅ローンが残っていても貸せる?
はい、住宅ローンが残っていても、金融機関の承諾を得られれば貸すことは可能です。
ただし、一般的な住宅ローンは「借主本人が住むこと」を前提としているため、無断で賃貸に出すと契約違反になる可能性があります。
貸し出す可能性がある場合は、まず金融機関へ相談することが大切です。
銀行ごとに「一定期間のみ許可」や「管理会社への委託が条件」などルールが異なるため、必ず事前に確認しておきましょう。
築古の一戸建ては売却と賃貸どちらが向いている?
築古の一戸建ては、建物の状態と今後どれくらい修繕費がかかるかによって判断が大きく変わります。
老朽化が進んでいたり、雨漏りやシロアリなどの劣化がある場合は、古家付き土地として売却したほうが有利になることが多いです。
一方、構造や設備が比較的良好で、リフォームすれば需要が見込める立地であれば、長期入居を期待できる賃貸として運用する選択もあります。
最終的には、建物の現状・修繕費の想定・土地の需給・賃貸としての収益性を総合的に見て判断することが重要です。
売るのと貸すのでは費用や手間はどう違う?
一戸建ては、売却と賃貸で必要な費用や手間が大きく異なります。
売却は、仲介手数料や不用品処分、場合によっては測量・解体などの費用がかかりますが、手続き自体は一度で完了します。
一方で賃貸に出す場合は、原状回復や外壁・屋根・設備の修繕、入居者募集、家賃管理、トラブル対応など、運用中の負担が継続します。
そのため、賃貸は家賃収入が得られる反面、管理にかかるコストや手間が発生する点を理解しておくことが重要です。
どちらが向いているかは、費用だけでなく、自分のライフスタイルや管理にどれだけ手間をかけられるかも踏まえて判断することが大切です。
まとめ|一戸建ては土地の価値と管理負担で判断する
一戸建てを売るか貸すかは、土地の価値・建物の状態・将来の修繕費・生活プランを総合的に見て判断することが重要です。
現状を把握し、収支の見通しを立てておくことで、判断しやすくなります。
新宿不動産売却サポートでは、一戸建ての売却と賃貸のどちらが最適かを専門家が無料でアドバイスしています。
売却をご希望の場合はエリア特性に合わせた販売戦略を、賃貸運用を検討されている場合は豊富な実績にもとづく管理サービスを提供します。
一戸建ての活用方法でお悩みの際は、お気軽にご相談ください。
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