【最新版】新宿区の一戸建て売却相場と高値売却のための5つのポイント

新宿区で一戸建てを売却する際は、土地と建物それぞれの評価を正しく理解し、相場を把握することが高値売却への第一歩です。この記事では、新宿区の一戸建て売却相場の推移や最新の動向を整理し、売却価格を高めるための5つの実践的なポイントをわかりやすく解説します。

新宿区の一戸建て売却相場を解説｜土地と建物の価格の違い

自宅がどのくらいで売れるのか知りたいときにまず理解しておきたいのが新宿区の売却相場です。一戸建ては土地と建物の両方の価値で価格が決まりますが、その算定方法や評価のされ方は土地と建物でそれぞれ異なります。ここでは、相場の推移や最新の価格帯を整理しながら、それぞれどう評価されるのかをわかりやすく説明します。

新宿区の一戸建て価格推移と最新相場

年度	取引価格帯	平均価格
全期間	360万～110,000万円	8,734万円
2020年	1,000万～55,000万円	7,945万円
2021年	360万～110,000万円	8,840万円
2022年	800万～100,000万円	9,544万円
2023年	1,300万～50,000万円	9,416万円
2024年	2,600万～88,000万円	10,164万円

新宿区の一戸建て相場は、近年ゆるやかな上昇を続けています。2020年の平均価格は約7,945万円でしたが、2024年には1億円を超える水準となりました。価格帯の幅は360万円から1億円超までと非常に広く、築年数や土地条件による差が大きいのも特徴です。特に直近数年では平均価格が9,000万〜1億円前後で安定しています。全期間を通じた平均価格は約8,734万円で、新宿区の一戸建ては都心の高い需要を反映した相場水準といえます。

参照：東京都新宿区の一戸建ての価格相場はいくら？売却事例から相場を解析

土地部分と建物部分の評価のされ方

一戸建ての売却価格は大きく土地価格と建物価格に分けて評価されます。

【土地部分】

• 国税庁が公表する「路線価」や国土交通省の「公示地価」を基準に算出
• 評価は「地積 × 路線価」を基本に、奥行きや間口、形状、利用状況など補正率を加味して決定
• 用途地域（商業地域・第一種住居地域など）や接道条件によって価格は変動する

【建物部分】

• 新築時の建築価格を基準に、築年数に応じて減価償却で評価
• 木造は20〜25年程度、鉄筋コンクリート造は30〜40年程度で耐用年数とされ、築20年を超えると評価額が小さくなるケースが多い
• 一方で、リフォームや過去の修繕が行われている場合は、買主に安心感を与え、売却価格が上がる可能性があります。

新宿区のように土地の資産価値が高いエリアでは、「建物の評価額」よりも「土地の価値」が売却価格に大きく影響します。そのため、築年数が古い戸建てであっても立地条件が良ければ、高値での売却が可能です。

参照：No.4602 土地家屋の評価

新宿区での一戸建て売却ならではの注意点

新宿区で一戸建てを売却する際、築年数や建物の状態、リフォームの有無は、価格査定において重視されやすい項目です。さらに、古家付きのまま売却するか、更地にして売却するかといった選択も慎重に考える必要があります。ここでは、それぞれの注意点を整理しながら、売却価格にどう影響するかを解説します。

建物の築年数が価格に与える影響

一戸建ての売却において、築年数は価格を左右する重要な要素となります。新宿区では土地の価値が高いため、築古物件でも買い手は見込めますが、建物の維持状態によって売却価格には大きな開きが出てきます。

⚫︎【築10年以内】軽微な補修やクリーニングで対応

築10年以内の物件は、設備や内装がまだ比較的新しく、大きな修繕を必要としないケースが多いです。そのため、ハウスクリーニングや小さな傷の補修を行うだけでも見た目の印象をぐっと高められます。

⚫︎【築11〜20年】水回りや設備の部分リフォームを判断

キッチン・浴室・トイレといった水回りは、築年数の経過とともに劣化や使用感が出やすく、室内の清潔感に差が出やすい部分です。部分的なリフォームを行えば、物件購入検討者の印象を大きく改善できます。

⚫︎【築21〜30年】外壁・屋根の劣化は価格調整と修繕履歴で対応

大規模な修繕が必要な築年数ですが、売却前にすべて直す必要はありません。外壁や屋根の劣化は事前に修繕せずとも、価格調整によって対応できる場合があります。そのうえで、過去に実施した修繕の内容をまとめて開示し、適切なメンテナンスが行われてきたことを示すことが効果的です。

⚫︎【築31年以上】建物価値は小さいため土地評価で売却戦略を立てる

築31年以上経過した物件では、建物の評価額はほとんど残らず、実際には「土地の価値」が売却価格の中心となります。そのため、建物を解体するかどうかを含めて検討し、「古家付きのまま売る場合」と「更地にして売る場合」のどちらが有利かを見極めることが重要です。

リフォーム・リノベーションの判断基準

一戸建てを売却する際に「リフォームをしてから売るべきかどうか」は、多くの売主が迷うポイントです。判断の基準は、費用に見合う効果が得られるかどうかにあります。クロスの張替えや床のワックス、水回りの部分的な改修、外観の軽い補修といった小規模なリフォームは、コストを抑えつつ内覧時の印象を高めやすいため効果的です。

一方で、大掛かりなリノベーションは費用に対して売却額の上乗せが見込めず、コスト回収が難しいのが実情です。したがって、築年数や物件の状態を踏まえつつ、必要最小限のリフォームにするか現状のまま土地価値で勝負するかを見極めることが大切です。

新宿区の古家付き土地と更地売却の比較

新宿区で土地を売却する際は、「古家付きのまま売る」か「解体して更地で売る」かによって、売却条件や買主層が大きく異なります。古家付きは解体費用をかけずに済む一方、更地は新築を希望する買主からの需要を取り込みやすいのが特徴です。どちらが有利になるかは、物件の状態や周辺環境によって変わります。

【古家付きで売るのが有利なケース】

• 賃貸併用住宅や二世帯住宅など、解体せずに使える価値がある建物の場合
• 買主がリノベーション前提で検討している場合

【更地で売るのが有利なケース】

• 建物の老朽化が進み、修繕しても利用価値が乏しい場合
• 西新宿や新宿駅周辺など、再開発が進むエリアや新築需要の高い立地にある場合

⚫︎新宿区の用途地域や再開発との相性で判断

用途地域によって建築可能な建物の規模や目的が変わるため、解体して更地にする方が価値が高まるケースも多くあります。特に再開発が進むエリアでは、更地にすることでデベロッパーや新築を希望する買主からの需要が高まりやすくなります。

⚫︎解体費用や近隣対応の注意点

木造住宅の解体費用は100万〜200万円程度とされています。ただし、住宅密集地が多い新宿区では作業スペースが限られるため、搬出・養生に追加費用がかかるケースもあります。解体工事では騒音や粉じんが発生するため、近隣住民への配慮は不可欠です。事前の挨拶や説明を含め、専門業者や不動産会社と連携して進めることで、トラブルを防ぎ安心して売却準備を整えられます。

新宿区で一戸建てを高く売るための実践ポイント

一戸建ての売却では立地条件だけでなく、事前の準備や不動産会社の選び方によっても売却の成果に大きく影響します。ここでは、高値売却を実現するための5つの実践的なポイントを具体的に解説します。

新宿区の一戸建て売却に強い不動産会社を選ぶ

不動産会社の選択は、売却成功を左右する重要なポイントです。

地域密着型の会社：新宿区の住宅購入希望者のニーズや動向を把握しているため、エリア特性に合わせた販売戦略を立てることが可能で、売却を有利に進めやすい

大手仲介会社：ブランド力と幅広いネットワークを活かし、広範囲から購入希望者を集められる

自身の売却方針に合い、安心して任せられる信頼性の高い会社を選ぶことが大切です。新宿で不動産売却に強い不動産会社を詳しく知りたい方は新宿区で不動産売却に強いおすすめ不動産会社15選｜高値売却のコツも解説をご覧ください。

複数社に査定を依頼して価格を比較する

一社だけの査定額を鵜呑みにするのは危険です。複数社に査定を依頼し、価格帯や査定根拠を比較することで、適正な相場感がつかめます。

適正価格を見極めるためには、少なくとも3社以上に査定を依頼することが望ましいです。

境界確定や測量でトラブルを防ぐ

戸建ての売却では土地の境界があいまいなままだと、売却後に隣地トラブルが発生する恐れがあります。

境界確定測量を済ませておくと、隣地とのトラブルを防げるだけでなく、買主の安心感にもつながる

土地面積が明確になれば、売却価格の根拠がはっきりするため、交渉をスムーズに進めやすくなる

新宿区のように道路や隣地との境界が入り組んだ物件も多いエリアでは、境界確定図や測量図を事前に用意しておくことが大切です。

不要物の処分や外観整備で第一印象を良くする

物件の第一印象は、購入希望者の意思決定に影響します。

• 外観：植木の剪定、外壁の洗浄で清潔感を出す

• 室内：不要品を処分して整理整頓する

• ハウスクリーニング：水回りを中心に徹底的に清掃する

不要物の処分や清掃といった小さな工夫が、高値売却への一歩となります。

売却のタイミングと販売戦略を考える

不動産市況や季節によって、売却の成否は変わります。

• 春（2〜4月）は引っ越し需要が増加し、売却の好機

• 金利動向や税制優遇制度（住宅ローン減税など）も売却タイミングに影響

• 再開発エリアや新駅計画など、周辺環境の変化を踏まえた戦略が重要

販売開始時に高すぎる価格を設定すると長期化リスクがあるため、最初の2〜3か月で成約を狙える価格設定が理想です。

一戸建て売却の流れと必要な手続き【戸建特有のポイント】

新宿区で一戸建てを売却する際には、戸建て特有の手続きや準備が必要になります。ここでは、売却の流れと必要な手続きを具体的に解説します。

査定で重視される築年数や劣化状態

一戸建ての査定では、築年数と建物の劣化状態が重要な判断材料になります。

• 築10年以内：築浅のため設備や内装の状態が良く、評価額も安定しやすい

• 築20年以上：設備や構造の劣化が進み、修繕やリフォームが必要になることが多い

• 築30年以上：建物の評価はほとんど残らず、売却価格は土地の価値が中心に

このように、築年数や劣化の程度は査定額に直結します。売却を検討する際は、建物の状態を把握し、どのように評価されるかを理解しておくことが大切です。

境界確定や測量など戸建特有の手続き

戸建てを売却する際に忘れてはならないのが、境界確定や測量です。これはマンションにはない戸建特有の準備であり、売却を円滑に進めるために重要な工程となります。

測量には、既存の図面と現況を照合する現況測量、隣地所有者の立ち会いで境界を確定する確定測量などがあり、測量を行うことで土地面積や境界が明確になり、売買契約の条件が整うだけでなく、買主の住宅ローン審査もスムーズに進みやすくなります。事前に測量を済ませておくことで、トラブルを未然に防ぎ、安心して売却活動を進めることができます。

リフォームや解体を含めた売却準備の流れ

一戸建てを売却する際の流れは、大まかに以下の手順で進みます。

1.不動産会社に相談・査定依頼
　専門家に相談し、物件の相場や売却方針を確認する

2.境界確定や測量を実施
　土地面積や境界を明確にし、契約時のトラブルを防ぐ

3.建物の状態を確認し、リフォームか解体を判断
　- リフォームの場合：壁紙や床の張り替え、水回りなど費用対効果の高い改修になるべくとどめる
　- 解体の場合：老朽化が進んでいる場合は更地にする

4.売却価格と販売戦略を決定
　相場に基づき価格を設定し、やターゲット層に合わせた販売戦略を練る

5.内覧に備えて外観整備や清掃を実施
　植木の剪定や外壁洗浄、室内の不要品処分やハウスクリーニングで印象を良くする

6.買主との契約・引渡し
　条件を調整し、契約を締結して物件を引き渡す

新宿区の一戸建て売却でよくある質問（FAQ）

築古の一戸建ても売却できる？

築古の一戸建てでも売却は可能です。建物自体の評価は下がりますが、新宿区では土地の資産性が高いため、再建築や建て替えを前提とした需要が見込めます。そのため、築年数が古くても十分に売却のチャンスがあります。

リフォームしてから売るべき？

大規模なリフォームをしても、かけた費用に見合うだけの価格アップにつながらないことが多いです。クロスの張替えやクリーニングなど最低限の補修にとどめるほうが効果的です。新宿区のように土地の需要が高いエリアでは、建物は現状のままで土地の需要で勝負するケースも多くあります。

相続した一戸建てを売る際の注意点は？

相続した一戸建てを売却するには、まず相続登記を行い、名義を明確にすることが大切です。なぜならば、登記を済ませていなければ売却手続き自体が進められないからです。

また、売却時には譲渡所得税などの税金がかかりますが、「3,000万円特別控除」といった特例が適用できる場合があります。適用の可否によって手取り額は大きく変わるため、税理士や専門家に相談しながら進めることで、安心して手続きを進められます。

狭小住宅や二世帯住宅でも売れる？

狭小住宅や二世帯住宅でも売却は可能です。狭小住宅は土地面積が限られていても、立地や周辺環境が良ければ需要が期待できます。二世帯住宅は利用できる買主層が限られるものの、親世帯・子世帯での同居や賃貸併用を目的に検討されるケースがあります。また、リノベーション前提で購入されることもあり、売却のチャンスは十分にあります。こうした特殊な物件でも、買主のニーズに合った活用方法を提案できる不動産会社や建築会社と連携することで、成約につなげやすくなります。

まとめ｜新宿区で一戸建て売却を成功させるために

新宿区の一戸建ての売却では、築年数や建物の状態に加え、立地や売却準備の工夫によって価格やスピードが大きく変わります。適切な手続きを踏まえつつ、戦略的に進めることが成功のポイントです。

新宿不動産売却サポートでは、新宿区の戸建て売却で豊富な実績を持ち、相場やエリア特性に精通しています。それらの強みを活かし、一人ひとりの状況に合わせて最適なご提案を行い、高値売却の実現へと導きます。新宿区で一戸建ての売却をお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。